MENU

話好きな人間はなぜ報告がヘタクソなのか

 

   

話好きの報告下手

話好きは、ビジネスシーンで何かと「良い方」に誤解されやすい。

「営業や販売に向いている」「同僚や部下が相談しやすい」など、コミュニケーションスキルが高いと判断されがちだ。

 

しかし、これはまったくのデタラメ。

 話好きの話は面白くない。

なぜなら話がヘタクソだからだ。

相手を意識せずに話す。

話すことが気持ちよくて仕方ないから、止まらないのだ。

 

話好きの部下が報告にやってくる。

とにかく、端的にまとめて報告することができない。

きっと、最初から最後まで話さなければ、報告した気にならないのだろう。

 

報告というのは、自分の気が済めば良いというものではない。

「相手にいかに伝えるか」に最も意識を集中させなければならない。

 

要点を得ない報告に対して、私が「つまりこういうこと?」と聞き直す。

それに対する返答が、見事なまでに先ほどの完全コピーで、最初から最後まで同じ話の繰り返し。

 

たまらず私が、「端的に説明して」と言う。

すると、改めて同じ話を最初から話しはじめる始末。

 

話を途中で遮って、「いや、それさっき聞いたので、要点を説明して」と伝えたら、そこではじめて頭の中で整理をする。

 そして再開した報告が、悲しいことに、先ほどの報告の完全コピー。

 

言いたいことを全部話さなければ、怖いのだろうか。

 

【コチラもオススメ】 

mataleao.hateblo.jp 

mataleao.hateblo.jp 

mataleao.hateblo.jp 

 

話好きな人間がする報告の特徴

話好きがする報告には特徴がある。

①1つの話の中で何度も同じ話を繰り返す。

②サブジェクティブ(主観的)な内容が多い。

③物語として報告する。

 

 

同じ話を繰り返す

中年女性や高齢者と話をする機会があれば、この特徴は納得値が高いだろう。

とにかく、同じ話を何度も繰り返す。

強調して伝えたいから繰り返しているわけではない。

話のスタートからゴールまでの間に、同じ話が2~3つ入っている。

これが、話を聞く相手にストレスを与えるのだ。

 

 

サブジェクティブ(主観的)な内容が多い

主観的な内容がダメでなのではない。

主観的な内容が「多い」のがダメだ。

 

話の中に例え話を加えると、相手に伝わりやすい。

これは、言いたいことを効果的に伝える技術だ。

しかし、話の内容が例え話だらけだと、本題がブレて相手を混乱させてしまう。

 

主観的な内容も同じだ。

報告という、効率性や客観性が求められるコミュニケーションの場において、ポイントとして主観的な見解を交えると、キラリと光って相手の心に印象づけることができる。

 

しかし、話好きの場合は逆で、主観的な内容がとにかく多い。

話を聞く側が、それをかき分けながら事実だけを抽出するのは、非常にストレスだ。

 

物語として報告する

一番やっかいなのが、これ。

最初から最後まで話さなければ気が済まないのは、きっとこれだろう。

 

要件を端的に伝達する場で、枝葉末節が随所に散りばめられた話をされたらキツい。

また、「取引先が『納期的にチョット。。』と言うので、私は『それだとこちらも困るので。。。』~」という具合に、セリフを交えて話してくる。

抑揚のつけ方など妙に上手く、もはや報告ではなくエピソードトーク独演会になっているのだ。

 

これらの特徴について指摘しても改善したためしがない。

性格というか、属性に由来している特徴というのは普遍的なものなのだろう。

これを改善するにはコストが高すぎる。

 


余談

以前、数名の社員が企画を持ち寄ってプレゼン会をした時の話。

社員Aのプレゼンが、既定の時間を超えているにも関わらず終わるまでにまだ時間が掛かりそうなので、一旦止めた。

そして、プレゼン会が終了した後に、社員Aの話に興味のある社員に残ってもらい、その場で改めてプレゼンし直すという措置をとった。

 

プレゼン会が終了した後、私は進行という立場上、その場に残ってプレゼンを聞き直した。

数名の社員が残っており、社員Aと仲が良い社員Bも残っていた。

プレゼンが終わり質疑応答の時に、社員Bが話し始めた。

質問でも意見でもなく、「感想」をつらつらつらつらと話しはじめたのだ。

 

私は社員AとBの仲が良いということを知っていたので、最初は本番のプレゼンで失敗したことをフォローしてあげているのかと思っていた。

しかし、それは違った。

 

この「場」を話の肴にして、気持ちよくなっているのだ。

プレゼンの内容に興味があるのではく、社員Aを心配しているわけもない。

おそらく社員B自身も気づいていないだろうが、これは、「自分が話したいだけ」なのだ。

 

このように、話好きは相手のことを考えていない。

女性同士の会話で、解決を待たずに話が飛びまくるのは、相手のことを考えずに自分の話をすることしか考えていないだろう。

 


まとめ

なにも、「話好きが24時間自分のことしか考えていない」と言っているわけではない。

別に会話の途中で話が飛んでも構わない。

 

コミュニケーションを分類すると、「報告」や「会話」など、幾つかにわけられる。

 少なくとも「報告」の場では、報告するようにしよう。

 

相手を意識しなければならないのか、自分の話したいことを話してもよいのか、それくらいは区別できるようになってほしいと思う。

 

 

絶妙な「報・連・相」の技術 (アスカビジネス)

絶妙な「報・連・相」の技術 (アスカビジネス)

 

  

まわりを味方につける 頭のいい報・連・相テクニック

まわりを味方につける 頭のいい報・連・相テクニック