コミュニケーションは難しい? ツールの氾濫がコミュニケーションを停滞させる。
コミュニケーションについて考えてみませんか
社会人向けのセミナーって、コミュニケーションに関する内容が結構多いです。
それだけコミュニケーションは重要ってことであり、また、普段できていないことの裏返しってことですよね。
報連相できますか
まず、社会人になったばかりの頃は「報連相」を学びます。
「な~んだ、そんなことか」と思いがちですが、意外と誰もできていません。
「結果を報告する」
「相手が知らない事柄を連絡して伝える」
「ミスをしたことについて相談する」
これは、報連相ではありません。
本当の報連相に解説をつけました。
報=報告・・・進捗状況の段階でも、逐一報告する。
連=連絡・・・わかっているだろうと思うことでも、連絡する。
相=相談・・・ミスをする前に相談する。
解説をつけると、誰もできていない理由が何となく見えてきます。
できていない人がやっている報連相は、一歩遅いのです。
報連相は、少しフライング気味で丁度良いのです。
しかし、報連相の本質は、そこではありません。
「上司には報告しなさい。同僚には相談しなさい」ではないのです。
報連相の本質は、「自分から伝える」です。
セミナーでは、方法論しか教わりません。
本質を捉えていない方法論は役に立ちません。
アサーションできますか
中堅職員になると、アサーティブな関係といった、コミュニケーションの究極の理想形みたいなものを学びます。
言葉に感情を乗せずに、そのままストレートに伝える。
さすがにこれは、「頭では理解できるけど実践不可能」と感じます。
セミナーに参加した職員は、必ずアサーションの重要性を説こうとします。
しかし、アサーションは前提が重要となるコミュニケーションツールです。
前提を踏まえなければ、大変なことになるでしょう。
「なにあの言い方!!冷たすぎるんじゃない!!」
「仕事だからと言って、もっと人間同士の会話がしたいわ!!」
このように、相手がアサーションを理解していないと意味ありません。
アサーションを実践するには双方が理解していることが前提となります。
ただし、互いに理解していたとしても、人間のズルズルに汚い心はアサーションを蹴散らすでしょう。
そのため、職場で飛び交っている言葉は、こんな感じです。
「~してくれたら、嬉しいです」
「~してくれたら、助かる」
「~してもらってもいい?」
めちゃめちゃ気ィ遣っとるがな。
コーチングできますか
で、管理職になるとコーチングを学びます。
コーチングとは、声掛けの仕方によって部下のモチベーションを上げたり、また下がるのを防ぐコミュニケーションツールです。
私も、コーチングについては良い経験をしました。
実践して感じたのは、「成功率は低いけど、ある程度手応えがある」ということです。コーチングに関しては、自らの努力と応用次第かなと。
ただし一つだけ。
コーチングは、誰にでも通用する訳ではありません。
後ろ向きの職員には効果がないので、やらないようにしましょう。
効果があるのは、前向きな職員です。
前向きな職員が、頑張ろうと思っていたり落ち込んでいるところを、コーチングによってサポートできます。
結局、どれが良いのですか
新人向けから管理職向けまで、コミュニケーションツールはたくさんあります。
そしてそれを学んだ職員が大勢いるのだから、組織って最強のコミュニケーション集団であるはず。
しかし現実は。。。
若手は報連相を自らするどころか、報連相を待っている。
中堅は周りの職員の顔色見ながら仕事するのに慣れてしまって、言いたいことをストレートに言えない。
管理職は、前向きな職員を押さえ付けて、後ろ向きな職員に下手から入る。
組織のコミュニケーション、ダメダメです。。。
いくらコミュニケーションについて学んだところで、活用できていません。
【こちらもチェックしておきたい】
学んだことは意味が無いのですか
学んだだけでは意味がありません。
学んだことはアウトプットしてはじめて意味を持ちます。
学びはインプットじゃなくてアウトプット。
なので、アウトプットできる環境がなければ、いくらインプットしても意味がないのです。
ただし、「アウトプットできる環境づくり」っていうのも、もはや理想の域に入ってる感じがしますけど。
まぁとにかくコミュニケーションが上手くいかないのは、報連相とか、アサーションとか、コーチングとか、ツールがコミュニケーションをややこしくしているのではないでしょうか。
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