【アサーション(アサーティブ)】 自分のことも相手のことも尊重するコミュニケーション
正しい自己主張を学ぼう
今から2分間で仕事の効率化を図りましょう。
日本人は自己主張ができないと言われています。
仕事を円滑に進めるには、しっかりと自己主張しなければなりません。
しかし、自己主張を「自分が思っていることや感情をそのまま主張する」と、勘違いしてはいけません。
正しく自己主張するには、知識と練習が必要になります。
ポイントをおさえれば、最短距離で正しい自己主張を身につけることができます。
アサーション(アサーティブ)とは
アサーション(アサーティブ)とは、コミュニケーションマインドの一つです。
直訳すると、「断言」「主張」といった意味になります。
しかし、「断言」「主張」といった強引なイメージではなく、「相手を尊重して自分も尊重する」といった考え方が、アサーション(アサーティブ)というマインドです。
では、相手や自分の何を尊重すればよいのでしょうか。
◆感情、気持ち
◆プライド、誇り
◆考え、意見
◆立場、価値観
ザックリ言えばこのあたりです。
しかし、難しくないですか。
「相手の気持ちを尊重しつつ、自分の価値観も尊重する」
「相手の立場を尊重しつつ、自分の感情も尊重する」
コミュニケーションが円滑になるどころが、完全に滞ってしましそうですね。
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アサーション(アサーティブ)のツボは
アサーション(アサーティブ)を難しく考える必要はありません。
「相手がこう出た時はこうする」
「自分がこうしたいから相手にああしてもらう」
考えていたらキリがありません。
ポイントは、たったの1つ。
「自分の主張に、感情や気持ちや下心などを一切乗せない」
これが、究極の自己主張です。
「主張したいことのコア(核)の部分だけ、相手の前にストンッと置く」イメージです。(バスケットボールの3点シュートのイメージです)
そこに感情とか想いとか、その辺のモノが引っ付いてくると、コア(核)がぼやけてしまいます。
すると相手も、主張したいことのコア(核)ではない部分に反応してしまい、感情に対して感情で返すといった、不毛な結果に終わります。
また、相手が少し利口な場合は、感情の部分に感情で返せばケンカになるので、それを回避して黙り込みます。
いずれにせよ、自分の主張に対する回答は得られません。
これでは意味ないですよね。
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アサーション(アサーティブ)の準備をしよう
アサーションの実践には、「感情や気持ち」という大きな弊害があります。
まず、「自分の感情や気持ち」は不必要だということを自覚しましょう。
◆気の強い人、感情的な人◆
目的があって自己主張するのではなく、性格や気分で自己主張するので、行き当たりばったりのコミュニケーションになります。
「私は自己主張できるタイプだ」とうそぶいても、周囲の共感は得られないでしょう。
◆気が弱い人◆
周囲の目を極端に気にしているため、主張のコア(核)は持っていますが、オモテに出せません。
自然に主張するどころか、御膳立てされても無理でしょう。
「言っても聞いてくれないから」と責任転嫁しても、周囲の共感は得られないでしょう。
本来ならば、性格によって違ったトレーニングがあるのでしょうが、私の提唱するポイントは非常にシンプルで、どんな性格や状況にも対応できます。
「主張したいことのコア(核)の部分だけ、相手の前にストンッと置く」
アサーション(アサーティブ)の実践例
あなたは今日、仕事終わりで友人と食事の約束をしています。
その約束は、ずいぶん前から予定されていましたが、過去2回あなたの急な残業によりキャンセルした経緯があります。
今回こそは、絶対食事したいところです。
すると上司が「悪いけど、残業頼むわ」
あなたの心の中は「ぐぬぬぬぬぬぅうう!!!」
◆気が短くて感情的なあなたの場合
「えぁ!ちょっと待ってください!なんでいつも私だけなんですか!なんで今日なんですか!」
◆気が弱いあなたの場合
「。。。はい。。。わかりました。。。。」
アサーションを実践した場合
「残業内容を教えてください。・・・・わかりました。申し訳ありませんが、過去2回私の都合でキャンセルしている食事会を、今日これから友人と予定しています。今から30分程度なら時間を作れるので、中途半端になりますがこの辺りまでなら仕事を進められます。残りは明日出社して取り掛かっても良いですか。お急ぎなら今回だけは他の職員にお願いしてもよろしいですか」
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まとめ
どうですか。先ほどの例。
非常にシンプルにコア(核)だけを伝えました。
ちなみに、上司のセリフどうですか。
「悪いけど頼むわ」
謙虚さのカケラもない「悪いけど」と、残業を軽いモノに置き換える効果をもたらす最後の「わ」。
これもなかなかのアサーションです。
この上司は、アサーションによるコミュニケーションをあなたに発信しているのです。
相手がどのような技法によってコミュニケーションを図ろうとしているか分析すると、思ったより冷静に対応できるものです。
そうすると、こちらもストレスなくコミュニケーションを図れます。
難しく考えずに、気楽にやっていきましょう。
正しい自己主張をするためのおさらい。
◆自己主張とは、自分だけではなく相手も尊重すること。
◆主張したいことがあれば、そこに感情や気持ちや想いなどを乗せない。
◆コア(核)だけを、相手に投げつけるのではなく、ストンッと目の前に置いてあげる。
応用
◆自己主張しにくければ、まずは相手に自己主張させて、自己主張OKな雰囲気をつくる。
いずれにせよ、練習が必要です。
言いたいをシンプルそのまま伝えるイメージトレーニングは、常に欠かさないようにしましょう。
家族や友人にドンドン試していきましょう。
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