【2分で読める】 トリアージ
トリアージとは
「トリアージ」という言葉を知っていますか。
テレビドラマで観たことありますよね。
大規模な事故や災害時に、医師や看護師が患者の怪我の度合いを判断しながら、色のついた札を付けていくシーン。
あれは、処置の緊急度を評価しているのです。
助からない患者は後回し。命に別状の無い患者も後回し。
今すぐ処置をすれば助かる見込みがある患者を最優先します。
私は、この「トリアージ思考」を兼ね備えていないリーダーは失格だと考えています。
ビジネスシーンもトリアージの連続
「伸長補短」という言葉があります。
自分や組織を成長させる時、長所を伸ばして短所を補う。
同時進行で両方できたら良いのでしょうが、人間や組織はすぐには成長できません。
現実にはどちらかを選択して、一歩ずつ努力していくことになります。
ビジネスシーンも、トリアージの連続によって成長しているのです。
トリアージは、「今ある問題」や「今後の課題」に対して、ベターは選択をしなければなりません。
医療現場のトリアージと違い、組織の場合はトリアージする側の人間が権力をもっているため、裁量によって左右される幅が大きくなります。
そのため、トリアージする人間が意識的に裁量の幅を狭くしなければ、トリアージの精度を欠くことになります。
トリアージのポイントをおさえて、リーダーシップを発揮できるようにしましょう。
【こちらもチェックしておきたい】
トリアージのポイント
トリアージは、最優先に何をすべきかを決定する点においては、「プライオリティバランス(優先順位づけ)」に似ています。
ただ、プライオリティバランスと違う点は、切り捨てる選択をすることでしょう。
トリアージで失敗しないポイントを紹介します。
成功体験にしがみかない
成長するためには、成功体験が必要です。
しかし、それにしがみついてはダメです。必要なければ切り捨てる勇気が必要です。
成功体験は、成功することが大切なのではなく、成功するまでの「産みの苦しみ」を味わうことが大切なのです。
産みの苦しみが大きいほど、その成功体験は大きなものになります。
しかし人間、コストをかければかけるだけ、手放したくなくなるものです。何でもかんでも過去の成功体験を引き合いに出して乗り切れるものではありません。
課題解決に必要なければ、過去の成功体験は切り捨てるようにしましょう。
部下を過去で評価しない
部下を評価する時、過去の失敗を引き合いに出して評価自体をしようとしない上司がいます。
何のための評価なのかを、しっかり押さえましょう。
その上で、今後に役立ちそうもない「過去」をとるか、成長が期待できる「未来」をとるか、考えてみてください。
最優先すべきは「過去の失敗」ではなく「未来への期待」ではないでしょうか。
先輩や上司を立てない
トリアージするには、何も自分ひとりで判断する必要はありません。しかし、「船頭多くして船山に登る」のように、頭の数が増えれば判断がブレる原因になります。
ましてや、先輩や上司は気を遣わなければならない相手。
流されやすい状況で、助かる命を捨てて助からない命にしがみついたところで、美談にもなりません。
くれぐれも「活きているルーティン」を捨てて、先輩や上司が作成した「形骸化したマニュアル」を残すといった選択はしないようにしましょう。
【こちらもチェックしておきたい】
まとめ
的確なトリアージをおこなうには、自分を律する必要があります。
トリアージの方法論をこねくり回しても、自分を律することはできません。
まずは、ヨガや禅をはじめてみませんか。
スティーブ・ジョブズをはじめ、世界的な経営者も禅や瞑想を取り入れていますよ。
自分を律するということは、組織のしがらみを断ち切ることにもつながります。
安心してください。
あなたが上司の助言を聞き入れなかったとしても、的確なトリアージができていれば信頼されるものです。
逆に、上司の助言を聞き入れて失敗したら、それは上司の責任ではありません。
あなたの責任になるのです。
さあ、どうしますか。
【こちらもチェックしておきたい】